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新潟の男が育たない理由 ー にいがたのおかず

にいがたのおかず―郷土の食材と料理

にいがたのおかず―郷土の食材と料理

その昔から新潟の男は育たないと言われています。
理由はとてもシンプル。昔から新潟は農業が盛んであるため、働かなくても周りから食い物を恵んでもらえるので飢え死にする心配がない。おまけに女性がとても働き者で母性の高いのでマザコンが多い。そして頼りにならない、なよなよしている。

私の周りを見ても、競争力と学習意欲に欠けた中年親父がゴロゴロしている気がします。これは個人に資質に寄るところ半分、土地柄が半分と私は考えてます。


また、新潟県は農業が盛んなだけではありません。県の形が縦に細長いので海の接続距離も長いという特徴もあります。なので、海の幸も豊富です。あまり有名ではないかもしれませんが、新潟の寿司のレベルはかなり高いです。のどぐろや甘エビという他県の人々を虜にするキラーコンテンツも持っています。
ただ、宣伝が下手なので新潟県民しか知りません。この宣伝下手も新潟県民の美しい習性です。

新潟県はうまい日本酒が多いことでも知られています。
新潟県で生産される日本酒の多くは、淡麗辛口と言われるテイストが一般的です。新潟の日本酒は、肉料理には合いません。最もマッチするのが刺身料理です。淡麗辛口のテイストになったのは、新潟の食文化に合わせた必然的な結果なのです。

他県と同様に新潟県マクドナルド、丸亀製麺すき家などの外食チェーン店が一般化して、地元の料理を食する機会が少なくなってきました。「私たちは”何者”か?」という問いの答えを探すとき、どういう風土で、何を食べてきたかが大きな手がかりになります。

前述のように、新潟県の男はおっとりしていて競争が嫌い。女は働き者で強い母性の持ち主。という特徴は、その土地の風土で最も快適に生きることができるキャラクターになるのです。

で、ようやく本書「にいがたのおかず」の登場です。
本書は新潟県の主婦の方々、農家の生産者の方々に取材して、普段食卓に上がるおかずを集めた一冊です。
食い物を知れば、風土がわかる。風土がわかれば、住民の気質がわかる。私たち新潟県民の気質は食べ物から多くの影響を受けています。

まずはのっぺ。

これは正月に多くの家庭で作られる汁です。大晦日に3日分くらいの作り置きしておきます。わざわざ温め直さなくても、おいしく食べられるよう、多くの工夫がほどこされた汁です。醤油の味付けの多い新潟ですが、のっぺは塩味ベースのだし汁です。椎茸と貝柱から取れるだしの味を味わうと正月の到来を感じるのです。
のっぺは普段働きすぎる新潟のお母さんを休ませるため、温め直さなくてもいいように作られています。正月三が日は新潟のお母さんは完全休業なのです。

そしてかきのもと。

これは食用の菊です。かきのもとは私たち新潟県民にとってはごく当たり前の物ですが、他県に人に菊を食べる話をするとかなり驚かれます。食用菊は茹でて醤油をつけて食べるのが一般的です。大変に栄養価の高い食べ物ですが、解毒作用もあるため刺身と一緒に食べられていたようです。海産物の大い新潟県ならではの食べ物といえるでしょう。

最後はすし。

新潟のすしは是非とも食べて頂きたい。新潟県内の多くの都市はどこも比較的海が近いので、町中であればどこでも新鮮な魚を食べることができます。

新潟は語るべき食が多くあるのですが、語りべが少ないためにほとんど新潟県外から外に知られることはありません。また、新潟県は広いもんですから、気軽に他県に遊びに行くこともできません。新潟県はある意味「陸の要塞」なのです。
この陸の要塞には怪しい悪党は少ないので、是非ともおいしい食事を食べに来ていただきたいのです。

なにか本書「にいがたのおかず」からは随分と話がそれてしまったのですが、本書をまじまじと見ながら、新潟県に思いをはせてしまいました。