子どもが自発的に学習する自動システムとは ー 「勉強嫌いなあなたの子供を変える、たった3つの魔法/塾長毛利」

勉強嫌いの子どもに学習意欲を持たせることは、どの親にとっても永遠の課題です。
つい口うるさく言ってしまい、子どもの反感を買ってしまう、口論の連続で一向に成績は向上しない、という悪循環を繰り返してしまいます。

「勉強嫌いなあなたの子どもを変える、たった3つの魔法」で著者の塾長毛利氏は、3つのルールで子どもが「勉強が好き」になるといいます。学習塾を経営している著者は、どのような方法で子どもに学習意欲をもたせているのでしょうか?

著者は、本書で次の3つルールを推奨しています。

  • プロセスを褒める
  • 目標を与える
  • 国語力を身につける

プロセスを褒める

テストが戻ってくると「できなかったこと」に注目し、マイナスの面ばかりを指摘してしまいです。これでは、子どものやる気を喚起できません。
テストが戻ってきたら、まず褒めましょう。このとき「60点とったね。すごく頑張ったね」と結果のみを褒めるのではなく、60点をとったプロセスに着眼して褒めます。
「あれだけやったから、60点とれたんだね。よく頑張ったね」と。

目標を与える

プロセスを褒めたその上で、次へのプロセスを示します。
「今回は、◯◯だったから、この次は数学の◯◯練習問題をもう10問くらい多くやると、次はきっと70点以上とれそうだね」
次への目標と具体的な行動を示すことで、次の目標への具体的な道筋が、子どもの中で形成されます。
あたえる目標は、大きすぎても小さすぎてもいけません。「高すぎず、意味がないと思わせず、強要されず」が大切です。

国語力を身につける

日本の教育は、暗記力だけが試されがちですが、本当にテストで必要な能力は読解力です。
読解力をつけるには、国語力を鍛えます。国語の読解力を鍛えることで、考える力がつき、他の科目の成績も自然と向上してきます。
本書では、中学生が国語力を鍛える図書として次の2冊を紹介しています。

読解力が付けば、学習効率も多くく向上します。勉強をすれば必ず結果が出るようになっていくので、勉強そのものが楽しくなってくるのです。

親はコーチである

上記の3ポイント実践することで、子ども自身が自発的に学習する環境が整います。親が積極的に子どもの学習に関わることで、子どもの意識が変わり、自発的に学習するシステムが構築されていきます。

ただ、それ以上に本書を読み、感じたのは「親は子どものコーチ」であるということです。

子どもを持つ親が勘違いしてしまいがちなのが、勉強は学校や塾に任せておけばいいということ。子どもの学習について、自分がどう関わるのかまったく決めていません。親ということだけで、子どもの学習に対して無責任な発言を繰り返し、子どものやる気を消失させています。

スポーツ界において、コーチの存在はとても大切です。コーチの手腕で選手の成績が決まるといっても過言ではありません。スポーツ界においてコーチの存在は、選手の素質と同等に大切な要素なのです。
スポーツのコーチは、概ね次の仕事をしています。

  • 大会への参加計画をたてる
  • 大会での目標順位を想定する
  • 大会で目標を達成するための練習スケジュールを計画する
  • 日々の練習行う、管理する
  • 練習内容を見て、選手の状態を把握する
  • 選手を休ませる、負荷をかける
  • 選手のメンタリティを把握し、モチベーションを上げる

この仕事は、親が子どもの勉強に対して行う仕事と差異ありません。
学校の先生や塾の講師は、コーチではありません。彼らはルールを教えるための講師です。ルールを覚え、身に付ける方法までは、関与していないということを理解しておかねばなりません。子どものコーチは、親しかいないことを肝に銘じる必要があります。

多くの子どもは、選手とコーチ兼任です。スポーツ選手でいうと、マラソンの川内優輝選手です。川内選手と同等のモチベーションで日々活動するのは、並大抵の精神力ではできません。子どもに川内選手同等の活躍を期待するは、大変に酷な要求です。

子どものコーチは親しかいません。子供の成績は、親次第ということです。毎日の学習にピッタリと付き合う必要がありません。ただ、毎日の学習内容や経過、結果を細かく把握して管理できるのは、コーチである親の仕事なのです。

目次

  • 「褒める」ことが大事でなく「褒め方」こそが大事
  • 人は目標なしでは生きていけない
  • 勉強に関して知っておきたいこと
  • あとがき