フィッシュ!/スティーヴン・C.ランディン他

ぴちぴちオフィスとは、スタッフが「活きの良い魚」のようにアクティブに働くさま。「死んだ魚の目」をして働いているさまではない。

まずは、以下のビデオを見てみましょう。

スタッフとお客さんが笑顔に満ちていて、とても雰囲気の良い市場です。
この市場は、シアトルの魚市場「パイク・プレイス・フィッシュ・マーケット」です。市場のスタッフが笑顔でいる理由は、とてもシンプル。それは、みんながそうしようと決めたから。

今では、観光客が多く訪れるパイク・プレイス・フィッシュ・マーケットですが、昔は活気がなく、ごみ溜めのような雰囲気だったそうです。どうして彼らはとても楽しそうに仕事ができるようになったのでしょうか。

本書は、とある金融機関で働く女性が、社内の問題部署に配属されるところから、物語がスタートします。会社近くのパイク・プレイス・フィッシュ・マーケットで楽しそうに働くスタッフを見て、自社にパイク・プレイス・フィッシュ・マーケットのやり方を取り入れるというストーリー。

本書で書かれている活気のあるオフィスの作り方はとても簡単です。働くひとりひとりが気持ちを切りかえて、ちょっと会社のルールを変えるだけ。
ポイントは以下の4つです。

1)態度を選ぶ

私たちは仕事そのものを選ぶことはできませんが、どんな態度で仕事をするかは自分で選ぶことができます。
しかめ面?笑顔?どちらの態度を選べば良いかは一目瞭然です。

  • 態度を選ぶのは自分であると認めることで、自分に責任を持ち、活動的になれる。
  • 自分の態度を選べば、被害者のような振る舞いはできない。
  • 自分の仕事を好きになろうとすることで、自分の最高の資質を仕事に向けることが可能になる。
2)遊ぶ

黙々と作業を続けていると、心も体も疲れ切ってしまいます。ちょっとした遊びを取り入れることで、オフィスに活気が生まれます。

  • 楽しい気分だと人に親切にできる。
  • 楽しいときは創造性も高まる。
  • 時間が早く過ぎる。
  • 楽しむことは健康に良い。
  • 仕事自体が自分への報酬になり、報酬を得るための方策でなくなる。
3)人を喜ばせる

お客様や同僚を喜ばせることで、コミュニケーションが活発化し、さらなる信頼関係を構築できます。

  • 人を喜ばせることはビジネスそのものに好影響を与える。
  • 相手に良いサービスを提供すると、他人に奉仕する人間としての満足感が得られる。
  • どうすれば役に立てるのかという点に集中することができる。
4)注意を向ける

注意を向けるとは、今自分を必要としてくれている相手に対して、最大限のエネルギーを傾けることです。

  • 真剣に話を聞くことで相手との信頼関係を構築できる。
  • ミスが少なくなる

感想など

上記の4つのポイントは明日からでも実践できそうなことです。しかし、実際に継続することは難しそうですね。「態度を選ぶ」などは決意したそばから、上司に心を折られそうです。

本書に書かれた手法は、ザッポスの新人教育で利用されています。本書のちょっと特殊な手法は、組織全体で取り入れないと効果が発揮できません。
ですから、ザッポスは1ヶ月間という長い期間を新人教育に費やし、目的意識と価値観の共有を図るのです。

本書に書かれた手法を実践しているザッポスは本当に偉大な会社です。たいへんに素晴らしいともいます。ただ、私はザッポスで働くことは不可能かもしれません。(「うるせー、静かにしろ!」って毎日キレそう)

関連書籍

本書は、寓話でポイントの解説を行っているため、ちょっと抽象的だったり、わかりにくい箇所があります。以下の書籍では、具体的に取り入れる手法が、掲載されています。
これから、日本でザッポスのような会社をつくる決心をされている方は、是非とも以下の書籍もご一読ください。