いますぐ書け、の文章法/堀井憲一郎

いますぐ書け、の文章法 (ちくま新書)

いますぐ書け、の文章法 (ちくま新書)

筆者は、堀井憲一郎さん。
週刊文春に「ホリイのずんずん調査」を長期連載していたので、筆者をご存知の方は多いでしょう。
筆者は、リズム感ある文体と独自の視点で、読者を「これでもか!」というくらい楽しませてくれます。
そんな、筆者が書いた文章の書き方。もう、目からウロコが落ちまくりです。

私が本書から読み取った文書術向上方法は、重要ポイントは次の3つです。
「読み手にこびろ」「人を変えない文章は価値なし」「頭でなく体で書け」
頭だけで鋭い主張をしようと考えているひとは、良い文章は書けないということなのです。

筆者の主張

すぐに書け

(私も含めて)みんな文書を書くことを難しく考えがちです。文書を書くには特殊な技術があり、その技術を知らないうちは文章を書いてはいけないと。
しかし、そん文書を書くにあたって技術は必要ありません。
とにかく書けばよいのです。
「すぐに書け!」
そういうことなのです。

漢字を減らせ、すぐ改行しろ

ページ内に難しい漢字がぎっしりと詰まった文章は、ぱっと見ただけで読みたい気持ちが失せていきます。
軽装で華やかな女性に私たちの目が引きつけられるように、文章も軽装で華やかな方が読み手を引きつけます。
文章は読んでもらわなければ、意味がありません。
そのためには、とにかく文章のルックスを意識します。文章に「私を見て!」というメッセージを込める。
このメッセージを込めるには、まずは「漢字を減らすこと」、そして「すぐに改行する」こと。
読み手を引きつける文書のビジュアルはとても大切です。

読み手を特定しろ

誰に何を言いたいのか。
これは、文章を書くときに必ず問われることですが、「誰に」だけが大事です。
文章の書き手は、「何を言いたいのか」にフォーカスしがちですが、そんなのはまったく意味がありません。
文書を書くことはサービスです。
書き手の主張を、読み手に無理矢理押しつけてはいけません。読み手を徹底的に喜ばすことだけを考えて書けばよいのです。
ただし、世の中すべてのひとを喜ばすことは至難の業ですので、読み手を限定します。
筆者は、以前アシスタントだった笑い上戸の28歳女だけを意識して書いています。
彼女が笑ってくれるのか、笑わすポイントはどこなのか。笑い方は「アハハ」なのか「クスっ」なのか。
読み手をどうやって喜ばすのか、細かなことまでを意識するのです。
それがサービスです。

あにいってんだか

筆者は、「自己表現をしたい人は文章書きになれない」と言い切ります。
なぜなら、ひとはひとの「話」を聞きたいだけで、ひとの「意見」を聞きたいわけではないからです。
悩んで書いた文章は、目線が「公」からになってしまい、上段からの意見になりがちです。
読み手は、「あにいってんだか」状態となり、書き手の主張にしらけてしまいます。
せっかく読み手は、あなたの文章を読んでくれているのですから、読み終わったあとに読み手の心に何か残してあげる必要があります。
ちゃんとした文章は、最初に読み手をどこに連れてくのかを、しっかりと意識して書かれているものです。

言い切る

「諸君、異論はあるか。あればことごとく却下だ」
これは、筆者の好きな小説の主人公のセリフです。
迷いのある文章は、読者の心に届きません。
文章を書いていると文末に「思う」と付けたくなるものですが、もちろん付けてはいけません。
「言い切る」ことが大切なのです。
自信のない文章は、丁寧に時系列で言い訳から書かれています。言い訳だらけの文章は、結論が弱く、心に届きません。
ですから、最初に結論から言い切るのです。
言い切るから、ひとを変えることができる。人を変えることができない文章は価値のない文章です。

踊りながら書け

深く考えないで、思いついたらとにかく書きます。
筆者は、レベッカを流しながら、コピー機のうえに原稿用紙を置いて踊りながら書きます。
そうすることで、理屈ではない感情のおもむくままの自然な文章を書くことができるのです。

感想

ブログを書いていると、小手先のテクニックに意識がいってしまいがちになります。
「が、」って入れるとダメとか、「です。ます。」調に揃っていないのかとか、、、
私なぞは、自身の文章力のなさを痛感しているので、そんなことばかりが気になり、文章を書いている最中に何が書きたいのかさえ忘れてしまうことがあります。
何冊も文章術向上の本を読みあさったあとにめぐり会った本書。本書を一番最初に読めていればと後悔さえ感じさせる1冊でした。

いますぐ書け、の文章法 (ちくま新書)

いますぐ書け、の文章法 (ちくま新書)