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ひと月15万字書く私の方法/佐々木俊尚

ひと月15万字書く私の方法

ひと月15万字書く私の方法

著者は、月に8本の雑誌連載と4本のWEB連載、それ以外に年に4〜5冊の書籍も刊行している。
キーボードから入力する文字数は、月間平均15万字にもなる。
これだけの原稿をどのようにして作成しているのか?本書は、ITを駆使した著者の原稿作成法が述べられている。

必要なツール

  1. Evernote
  2. delicious
  3. Mind42
  4. Wz editor
  5. ドキュメントスキャナ(ScanSnapなど)

原稿作成の流れ

(1) テーマの設定
↓ ネットや印刷物から情報を収集する
(2) 情報集約フレームワーク
↓ 情報をまとめ、大きなくくりで分類
(3) 構造化フレームワーク
↓ 現状、課題、仮説でさらに分類
(4) 物語フレームワーク
  さまざまな物語性を付加していく

情報集約フレームワーク

設定したテーマと関連のある情報を収集する作業。

  • 書籍、雑誌、新聞のなどの活字データをスキャンしてデジタルデータ化
  • テキストメモ、録音メモ、写真、各種ファイルなどのデジタルデータを集約する
  • ウェブサイトの情報は集約せずにブックマークとしてリスト化する

上記手順で情報を集めたら次の手順で情報をグルーピングする。

  • 第1グルーピング:おおざっぱにグルーピング
  • 第2グルーピング:第1グルーピングで分類した項目をさらに以下の構造化フレームワークに沿って分類

構造化フレームワーク

情報集約フレームワークにて集められた情報を構造化し、原稿へ落としこんでいくための前処理。

  1. 現状 − 現状の事実を述べる
  2. 課題 − 問題や課題、トラブルの原因分析
  3. 仮説 − 将来の可能性や願望

物語フレームワーク

構造化フレームワークを発展させたもので、「現状」と「仮説」が新たに追加され、最後に「これからの課題」という要素も加えられる。
構造化フレームワークが家の骨組みとすれば、物語フレームワークは外壁やインテリアの役割を果たす。

  1. 現状
  2. 現状の分析
  3. 現状の課題は何か
  4. 仮説
  5. 仮説の分析
  6. これからの戦略

作業方法

(1) 情報収集

Evernoteとdeliciousを利用してタグをつける。情報収集する際にタグを付加する。
付加するタグは2パターン。ジャンルタグとテーマタグ。ジャンルタグは一般的な分類。テーマタグはネタ元となるワード。

(2) 第1グルーピング

グルーピング化された情報にタイトル(見出し)を付加する。
タグからグループ化された情報のテキストををWz editorに移す。このときタグを見出しとしてアウトラインプロセッサ風にグルーピングしながらテキストを写していくのがコツ。

(3) 構造化フレームワーク

マインドマップにて第1グルーピングで設定したグループ単位に現状、課題、仮説で分類。
情報にずれがある場合は移動する。
このときのポイントしては既存の現状、課題、仮説に加えるのではなく新しいノードを作成する。
(例「○○○の課題」)マインドマップを見直し、全体の不整合を調整する。
また、同じような方向性の話が2つのツリーに分裂してしまったり、別のツリーの下にあった場合は1つのツリーに統合する。
1つのツリーに明らかに違う話があれば2つに分けなおす。項目ノードが設定しているテーマについて全体を網羅できているか確認。

(4) ノードへのコメント追記

個々のノードにコメントを書き込んでいく。疑問、反論、評価、現実可能性、理由の推測、補足。
次に「現在の分析」、「仮説の分析」、「今後の戦略」ノードを付け足す。
書き込んでいったコメントを分析ノードに加える。
・重複しているコメントや傾向の同じものはひとつの分析ノードにまとめる
・現状の分析ノードは課題、仮説へと接続されるようにまとめる
・仮説の分析ノードは今後の戦略へ接続されるようにまとめる
・結論に使いコメントは今後の戦略ノードの下に置く

(5) 原稿の作成

マインドマップをエクスポートしてテキスト情報に変換。各ノードに引用やコメントなどを追加した文章にまとめていく。

(6) 原稿の完成
  • 引用とコメントをばらして地の文にならす − ソースとロジックを両立させ無理のない文章に仕立てる
  • 分析の思考を深める − ブロガーの意見を取り入れる、分析手法(マトリクス分析、SWOTなど)を利用する、「3つのルール」の採用(「○な可能性も高いが、△が起こりえる可能性も高い、一方で◇も検討する必要があり」は「この可能性は3方向ある、①○、②△、③◇である。それぞれを検討すると・・・」)
  • リード(前書き)を考える − 誰が、誰のために、どのような課題を、何の目的でなど5W1Hの手法を用いるとよい。
(7) さいごに
  • ノードの整合性が取れているか
  • 誤字脱字はないか
  • ロジックが破綻していないか
  • 引用はきちんとなされているか

を確認する。

ひと月15万字書く私の方法

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