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巨人軍は自らのクビを締めてはいないか

1945年8月、3年9ヶ月にも及んだ太平洋戦争が日本のポツダム宣言受け入れで終了しました。
その年の11月にプロ野球は復活します。
復活とは言っても東西対抗戦(現在のオールスターゲーム)が4試合が行われただけで、本格的なペナントレースの復活は翌年からでした。
しかしながら、1945年の東西対抗戦は、たった4試合とはいえ戦争で心も体も傷ついていた日本人に大きな勇気を与えたことでしょう。
3年9ヶ月という長い期間、死と向き合った恐怖は想像を絶するものに違いありません。特に1945年の日本本土への攻撃は、多くの日本人に死が現実のものであると意識させたことでしょう。
ですから、太平洋戦争が終結した際の日本国民の感情は「死の覚悟」から「たくましく生きる」に変化したことは容易に想像できます。

先般の渡辺恒雄巨人球団会長の発言は悲しい言葉でした。

また、渡辺恒雄球団会長も「開幕を延期しろ、プロ野球はしばらくやめろという俗説もあるが、大(太平洋)戦争に負けた後に3カ月で選手、監督から試合をやりたいという声が強まって、始めた歴史がある」と25日の開幕を支持した。
清武代表「何とか25日に」渡辺会長も支持

1945年の東西対抗戦はプロ野球の運営者、選手、観客(国民)の3者が全て求めていた開催に違いありません。
娯楽の何もなかった終戦直後は、プロ野球が国民の復興のシンボルだったはずです。うちひしがれた日本には、「たくましく生きる」為の復興のシンボルが必要だったのです。

東日本大震災が発生してから約12日、被災者やインフラはもちろんのこと、被害に遭わなかった日本国民も様々な問題や恐怖を抱えながら生活を送っています。
まだ、「たくましく生きる」という心理状態になるには、それ相当の時間がかかることでしょう。
今回の渡辺恒雄氏の発言は、単純な事実を伝えているだけで、社会の背景までを考えているものではありません。

残念なことにここ数年、野球は昔のようにナンバー1プロスポーツ競技とは言えない状態になっています。まずは、巨人軍が観客が何を望んでいるのかを考え、何を与えるのかを真剣に考える時期にきているのではないでしょうか。

巨人軍が観客、選手、国の意向を無視して試合を行うなら、それはそれで仕方のないことかもしれません。しかし、巨人軍は今でも間違いなくプロ野球会の中心であり、大きな影響力があります。
将来のプロ野球発展の為に、今は何をする時期なのかを考えて頂きたい。それが、5年後のプロ野球の発展につながっているからです。
今がよれれば、将来が良くなるわけではありません。